セント エノドック ゴルフクラブ、チャーチコース
St Enodoc Golf Club (Church Course)

コースデータ
所在地 イングランド、南西部、コーンウォール半島
コース長 6557ヤード パ-69
コースレート 72.0
プレー日 2017年8月25日
設計者 ジェームズ・ブレイド
オープン 1890年
キャディ あり
ゴルフカート あり (要事前予約)
評価
総合評価
5.25
コースレイアウト
5
難易度
4
グリーンコンディション
5
フェアウェイコンディション
5
造形美、景観
6
満足度
6

キャメル川の河口に面した雄大な砂丘に広がり、美しいパドストウの港を見渡せるクラシックなリンクスコース。18ホールのコースが2つあるが、もう一つのホーリ―ウェルコースはパー63、4082ヤードと短い。チャーチコースは1890年に誕生したが、1907年にジェームズ・ブレイドが1907年改造を施してから本格的なコースになった。1922年に現在の5番ホールをトム・シンプソンが8番ホールを他の人が新設した。1935年にはクラブハウスをメンバー数の増大により新たに造り替える必要があったので、17番、18番を取り壊して、現在の場所に2ホールをレイアウトした。



セカンド時点からの1番、パー5


2番ホールからの景観

6番ホールの巨大バンカー

何百年にわたる強烈な砂嵐と巨大な砂丘が2つのシンボルを作り出している。10番と14番ホールの間に12世紀造られたセント エノドック教会は、強風が砂浜から運んだ大量の砂の中に埋もれたままに放置されていたが、1864年に発掘作業で砂が取り除かれた。コース名の‟チャーチ”はこの教会に由頼している。教会の建物の先端部分が多くの場所から望める。もう一つのシンボルは6番ホールにある世界1大きなバンカー。これは砂丘の一部が長年の強風でえぐられてできたものである。


8番ティからの景観


13番ホールからの景観

14番ティから臨む教会

かなり高低差の激しく起伏に富んだ地形を巧みに生かしたコースで、聳え立つ野草と芝で覆われたデューンの中に展開する。ルーティングは素晴らしく、よくぞ複雑な地形に18ホールを見事につないだとジェームズ・ブレイドの力量に感嘆する。全てのホールが個性的で一度プレーするだけで印象度が強い。1番、4番、6番、10番、16番ホールは世界クラスのホールだと言える。うねっているFWには平らなライはなく、様々なライからいろいろな球筋を要求される。距離は6550ヤードと短いが、パー69でほとんどのホールが戦略性に富み手強く、大西洋からの風も常時強く、とてもチェレンジングなコースである。プレーしてとても楽しいだけでなく、素晴らしい海への眺望にも感動する。グリーンは硬くて高速。FW状態も素晴らしい。

スコアカード

 
1番 パー5 528ヤード

ほぼストレート。ティショットではFWは大きくうねりながら、左に傾斜している。セカンドはブラインドのすこし打ち下ろしで、左右のデューンの間に打っていく。右サイドのデューンはグリーン近くまで伸びている。グリーンは砲台で傾斜が強い。サード地点からのシービューはとても良い。

 

1番 パー5 528ヤード(3)

1番 パー5 528ヤード(2)

1番 パー5 528ヤード(1)
 
2番 パー4 448ヤード

やや右ドッグレッグの難ホール。ティショットはブラインドで打ち上げ。セカンドも打ち上げになり、強い砲台グリーンなので直接グリーン面を捉えなければならない。

 

2番 パー4 448ヤード(3)

2番 パー4 448ヤード(2)

2番 パー4 448ヤード(1)
 
3番 パー4 440ヤード

3番 パー4 440ヤード(2)

3番 パー4 440ヤード(1)
豪快に打ち下ろしていく左ドッグレッグ。ティショットはブラインドになるが、FW右半分に打つのが良い。ロングヒッターは280ヤード先に道路が横切るのでドライバーは使えない。グリーン右サイドのOBゾーンは浅く、グリーンは手前から奥に少し下っている。プレー途中で石塀が現われ、セカンドはその石壁越え。
 
4番 パー4 323ヤード

4番 パー4 323ヤード(2)

4番 パー4 323ヤード(1)
左ドッグの短いミドルで素晴らしいホール。ティショットでは左サイドの深いラフと右サイドのOBゾーンが効いてくる。ドライバーを使うか他のクラブで刻むかの選択に迷う。ロングヒッターは1オン可能だが、グリーンとFWのすぐ右サイドはOBゾーンになるので、リスクの方が高い。
 
5番 パー3 172ヤード

5番 パー3 172ヤード(2)

5番 パー3 172ヤード(1)
谷越えの絵葉書になるようなショート。グリーンは3個のバンカーでガードされている。風向きによってはウッドからショートアイアンまで使うクラブが違う。グリーンの左サイドにはグラスバンカーもあり、そこからの寄せは難しい。
 
6番 パー4 428ヤード

やや左ドッグレッグ。ティショットではFWは狭く左に傾斜している。ティから‟ヒマラヤ“と名付けられた名物の巨大なバンカーを抱いた小山が立ちはだかる。セカンドが試練になり、この小山越しに見えないグリーンを狙うブラインドショット。高い弾道で攻めなければ小山かバンカーに突き刺さる。プレストウィックGCの17番アルプスも巨大バンカーだが、こちらの方がより立体感があり迫力が凄い。

 

6番 パー4 428ヤード(3)

6番 パー4 428ヤード(2)

6番 パー4 428ヤード(1)
 
8番 パー3 165ヤード

8番 パー3 165ヤード 
コースで一番短い少し打ち下ろしのショート。グリーンは円形で8個のバンカーで囲まれているが、右サイドの2個のバンカーしかティからは見えない。ウェッジからウッドまで風向きによって使うクラブが違ってくる。
 
10番 パー4 457ヤード

名物ホールで、左ドッグレッグの最難関のミドル。ティショットは打ち下ろしになり、左サイドはクリークとブッシュ、右サイドはデユーンが迫り出し、FWはとても狭い。セカンドはブッシュとウォターハザード越え。グリーンは大きく左サイドはハザードに面している。セカンド地点からシンボルの教会に向かっていく。

 

10番 パー4 457ヤード(3)

10番 パー4 457ヤード(2)

10番 パー4 457ヤード(1)
 
12番 パー4 396ヤード

左ドッグレッグ打ち上げ。ティショットではFW左右をガードしている深いラフが効いてくる。グリーンの左手前にバンカーが配され、グリーンは馬の背。

 

12番 パー4 396ヤード(3)

12番 パー4 396ヤード(2)

12番 パー4 396ヤード(1)
 
14番 パー4 382ヤード

右ドッグレッグの打ち上げ。ティショットではFWは強く右に傾斜していて、良いショットでもFWの右サイドのラフまで転がることが多い。グリーンは左サイドから奥にかけてのOBゾーンと右サイドのほぼ垂直の下りスロープでガードされている。グリーンも右に傾斜している。このホールはコースで一番高い場所にあり、ホールからの眺望も良い。

 

14番 パー4 382ヤード(3)

14番 パー4 382ヤード(2)

14番 パー4 382ヤード(1)
 
15番 パー3 168ヤード

15番 パー3 168ヤード(2)

15番 パー3 168ヤード(1)
強い打ち下ろしのショート。グリーンは4個のポットバンカーでガードされ、受けている。このショートも風向きの計算が必要。
 
16番 パー5 560ヤード

FWは少し蛇行しているが、ほぼストレートホール。ティショット、セカンドともにFWは右に傾斜している。セカンドはブラインドでグリーン50ヤードの右手前にあるバンカーに注意。サードは打ち上げ。グリーンは縦に長く2段の受けグリーンで、左サイドは1個、右サイドは2個のポットバンカーでガードされ、グリーンのすぐ奥にデューンが聳え立つ。アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。右サイドはキャメル川の河口に沿って進んでいく、最も素晴らしいリンクスホールの1つ。
(サード地点の写真なし)

 

右サイドのキャメル川

16番 パー5 560ヤード(2)

16番 パー5 560ヤード(1)
 
17番 パー3 206ヤード

17番 パー3 206ヤード(2)

17番 パー3 206ヤード(1)
グリーンの左右をデューンに挟まれた距離のあるショート。グリーン右手前の深いポットバンカーに入ればパーセーブが難しい。グリーンは周辺が少し高いなべ底の形状で、グリーンを少し外してもボールがグリーンに集まる。グリーンに尾根が走っている。
 
18番 パー4 469ヤード

やや左ドッグレッグのタフなミドル。ティショットでは左サイドは深いラフ、右サイドにデユーンとOBゾーンがある。グリーンは砲台でグリーンの左右はバンカーで守られている。クラブハウスのすぐ前にグリーンが置かれている。

 

18番 パー4 469ヤード(3)

18番 パー4 469ヤード(2)

18番 パー4 469ヤード(1)
 
余談

ロンドンからほぼ西に4時間45分、ヒースロー空港からほぼ西に4時間10分。プライベートクラブだがビジターのプレーは可能でハンディ証明書が必要。



レストラン

ラウンジ

トップ100ゴルフコース(www.top100golfcourses.com)の2019年度イングランドで第10位のベストコース。全英(アイランドも含む)では第28位、全英(アイランドも含む)では2800コースあり、その内イングランドでは1900以上のゴルフコースがある。

ジェームズ・ブレイド設計、再設計のコースでトップ100ゴルフコースでの2019年度、全英(アイランドも含む)のベスト100コースにランクインしているのは、アバードベイGCブローラGCカーノスティGLフォームビーGCガントンGCグレンイーグルGC・キングスコース、グレンイーグルGC・クイーンズコース、ハンクリー・コモンGCハンスタントンGCネアンGCペンナルドGCロイヤル・アバディーンGCロイヤル・チンクエ・ポーツGCロイヤル・ツルーンGC、セント・エノドックGC、サウスポート&エインズデールGCの16コースもある。



The Cornich Arms, Bodmin

The Cornich Arms, Bodmin

前夜はThe Cornich Arms, Bodminに泊まった。ゴルフ場まで西に18分。