ロアリング・ギャップ クラブ
Roaring Gap Club

コースデータ
所在地 アメリカ、ノースカロライナ州
コース長 6455ヤード パー72
コースレート 69.7
プレー日 2017年4月27日
設計者 ドナルド・ロス
再設計者 クリス・スペンス(2014年)
オープン 1926年
キャディ なし
ゴルフカート あり
評価
総合評価
4.95
コースレイアウト
5
難易度
3
グリーンコンディション
5
フェアウェイコンディション
5
造形美、景観
5
満足度
5

標高1100メートルに展開する高原コース。ドナルド・ロスは410コース設計しているが、彼のマウンテン(山岳)コースの作品の中で最も誉が高い。パインハーストリゾートの夏用の涼しいコースとして開発された。距離が6450メートルと短い上、標高が高くてアイアンでは半番手は遠くに飛ぶので、距離的には難しくない。しかし高低差とFWが有する自然の傾斜とマウンドにより、フラットな場所からのショットがほとんどないのと、グリーンは小さくパーオンしにくいのに加え、バンカーとグリーン周りの傾斜もしっかりガードされているので、手強いコースとに仕上がっている。18ホールが流れるようなルーティンの良さとコースを取り囲む大自然が最大の特徴と言える。



6番グリーン

17番グリーンから望む深い谷

森の中のティボックス

11番ホール、17番ホールは個人的に世界ベスト500ホールに入れても良いぐらいの素晴らしさだと思う。6番から13番までのアップダウンの多いコースの真ん中あたりに展開する8ホールもナイスホールの連続でプレーして楽しい。2002年から2014年までの10年間コース復元のスペシャリストのクリス・スペンスがオリジナルコースへの復元、不必要な木々の伐採、新しいティを設置して距離を300ヤード伸ばしたなど、数々のアップグレードをしてから、コースの評価は数段と高まっている。

スコアカード

 
1番 パー5 461ヤード

1番 パー5 461ヤード(2)

1番 パー5 461ヤード(1)
右ドッグレッグの2オン可能な短いロング。ティショットは打ち下ろしになり、両サイドに林があり、FWは少しタイト。セカンドは打ち上げ。グリーン周りは林で囲まれ、グリーン左手前にバンカーが1個配されている。少し受けグリーン。
 
5番 パー4 393ヤード

5番 パー4 393ヤード(2)

5番 パー4 393ヤード(1)
ストレートホール。ティショットは打ち下ろしで、セカンドはフラット。グリーンは右サイドの1個のバンカー、左から奥の下りスロープでガードされている。グリーンはやや左傾斜でしながら、真ん中から奥へ下っている。
 
6番 パー3 146ヤード

6番 パー3 146ヤード(2)

6番 パー3 146ヤード(1)
チャーミングなショート。丘の上にティグランドがあり、下り斜面の途中にグリーンが置かれている。距離が短くて打ち下ろしなので、簡単なホールだが、レイアウトは面白い。グリーンは砲台で、左サイドに2個の小さいバンカーが配されていて、グリーンの手前と右から奥は下りスロープになる。グリーン上には微妙な傾斜がある。
 
7番 パー5 519ヤード
左にはクリークが走り、緩やかに打ち下ろしていくストレートホール。ティショットはFWの右半分は急な左傾斜。グリーンの手前にスウェイル(窪地)があり、ロングヒッターは2オン可能だが、セカンドで直接グリーンを捉えなければならないでの難しい。グリーンは左傾斜。
 

7番 パー5 519ヤード(3)

7番 パー5 519ヤード(2)

7番 パー5 519ヤード(1)
 
8番 パー4 398ヤード

8番 パー4 398ヤード(2)

8番 パー4 398ヤード(1)
ほぼストレート。ティショットは強い打ち下ろし。左にクリークが走り、グリーン50ヤード手前を横切る。セカンドはやや打ち上げ。グリーンの手前と奥にバンカーがあり、少し受けグリーン。
 
11番 パー5 515ヤード

11番 パー5 515ヤード(1)
名物ホール。比較的タイトなストレートホール。ティショットはブラインドの打ち下ろし。やや打ち下ろしのセカンドはダウンヒルからのショットで難しく、左に急傾斜しているFWに打っていく。サードは強いつま先上がりからの打ち上げ。グリーン手前のエプロンは急な下り傾斜で、グリーンを少しでもショートすると5メートルほど下に転がり落ちる。少し受けグリーン。ティグランドからセカンド地点に歩く途中で望む、グリーンまでFWが左右から100メートルほどの間隔で右から急傾斜して、左から急傾斜、また右から急傾斜をと織り成している景観は、他のゴルフコースでは味わえなく、感動するであろう。
 

11番 パー5 515ヤード(4)

11番 パー5 515ヤード(3)

11番 パー5 515ヤード(2)
 
12番 パー4 371ヤード
やや右ドッグレッグの打ち上げ。ティショットは谷越えになり、FWは急な左傾斜。グリーンの左右手前にバンカーが配され、グリーンは強く受けている。
 

12番 パー4 371ヤード(3)

12番 パー4 371ヤード(2)

12番 パー4 371ヤード(1)
 
15番 パー4 411ヤード

15番 パー4 411ヤード(2)

15番 パー4 411ヤード(1)
ストレートの打ち上げ。ティショットでは、クロスバンカーが1個あり。FWは右傾斜で16番ホールと共有なので広い。グリーンは長方形で2段形状。グリーンは3個のバンカーでガードされている。
 
16番 パー5 539ヤード

16番 パー5 539ヤード(1)
ストレートの難ホール。ティショットは打ち下ろしで、15番と共有なのでFWは広くて左に傾斜している。セカンド、サードは打ち上げ。グリーンの40ヤード手前は急な登り勾配で、サードはブラインドショットになる。グリーンは急な左傾斜でパンチボールグリーン。
 

16番 パー5 539ヤード(4)

16番 パー5 539ヤード(3)

16番 パー5 539ヤード(2)
 
17番 パー4 347ヤード

17番 パー4 347ヤード(2)

17番 パー4 347ヤード(1)
名物ホール。ストレートの短いミドル。ロングヒッターは1オン出来るホールだが、右のOBゾーンは浅いので注意が必要。セカンド地点かグリーンを望むと、グリーンが空を背にしてスカイラインでグリーンと連なって見える。グリーン左と手前にガードバンカーがある。グリーンは絶壁の上にあり、グリーンオーバーはすぐに谷底。
 
18番 パー3 233ヤード

横から見る18番グリーン

18番 パー3 233ヤード
打ち上げの長いショート。グリーンは正方形で2段形状。パーが取れれば嬉しいホール。
 
余談

パインハースト市から北西に2時間半、シャーロット空港から北に1時間40分。プライベートクラブでメンバー同伴が必要。

トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2018年度ノースカロライナ州で第6位のベストコース。ノースカロライナ州には600ほどのゴルフコースがある。



レストラン


4番ホール脇の有名なGrayston Innホテル

ドナルド・ロスはノースカロライナ州で50コース以上設計しており、トップ100ゴルフコースでの2018年ノースカロライナ州ベスト75にランクインしているコースは、パインハーストNO.2コース、グローブ・パークインGC、ホープバレーCC、ミッドパインズ I&GCパイン・ニードルズGC、リンビルGC、ロリーCC、ローリング・ギャップCC、サザンパインズGC、ケープ・フィアCC。


Dunlop White III と筆者


オリジナル設計図

ローリング・ギャップの中枢メンバーで私の知人のDunlop White III がドナルド・ロスのオリジナル設計図をパインハーストで発見し、彼の友人の設計家クリス・スペンスと14年間にわたってコースの復元への詳細を詰めて、コースのアップグレードに貢献した。彼の功績がなければ、高いコース評価は間違いなく難しかっただろう。