ロイヤル・セントジョージズ ゴルフクラブ
The Royal St. George’s Golf Club

コースデータ
所在地 イングランド、南東部
コース長 7204ヤード パー70
コースレート 74.0
プレー日 2015年6月23日
設計者 レイドロー・パーヴス 
オープン 1887年
キャディ あり (要事前予約)
ゴルフカート なし
評価
総合評価
5.50
コースレイアウト
6
難易度
6
グリーンコンディション
5
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
6
満足度
5

荒涼さで有名なリンクスコース。1894年以来14回全英オープンを開催している。海岸近くのリンクスランドに展開する、大変タフなチャンピオンシップコース。コースと美しい海岸のリンクスランドが融合していて、100年以上前から手つかずの自然世界に戻った感覚でプレーできる。1ホールから18ホールまで8の字に近いループになっていて、流れるようなルーティングで進んでいく。パー3、パー4、パー5とも同じ風向きのホールがほとんどない。



クラブハウスからの景観

4番ホールの名物FWバンカー

5番ティから望むオーシャンビュー

全てのホールが独特で個性があり、FWの起伏がすごく、グリーンは硬くて速い。あごの切り立ったバンカーがFWとグリーン周りの随所で配され、海から吹き抜ける風とともに難度を上げている。ティショット、セカンド地点からバンカーとかハザードが見えないホールやブラインドショットもあり、イギリスのリンクスコースの醍醐味の一つを味わえる。レイアウトも素晴らしく、挑戦意欲が掻き立てられる、とてもチャレンジングな上級者向けのコースと言える。

起伏のある9番グリーン

10番ホールからの景観

18番パー4、456ヤード、セカンド地点から

 
1番 パー4 442ヤード

1番 パー4 442ヤード(2)

1番 パー4 442ヤード(1)
やや右ドッグレッグ。ティショットは谷越えでFWはタイト。フラットなFW左サイドに打つ方が良い。セカンドは風が右から左に抜けるが、グリーンの手前に3個のバンカーが並んで配されている。グリーンは手前から奥に少し下っている。オープニングホールとしては難しい。
 
2番 パー4 426ヤード

2番 パー4 426ヤード(2)

2番 パー4 426ヤード(1)
左ドッグレッグ。左コーナーに2個のFWに食い込んでいるバンカーが効いてくるので、ティショットはドローボールかバンカーの手前のFWに刻むのが良い。グリーンは強い砲台で、手前から左右は大きく窪んでいるので、グリーンを外した時の寄せは難しい。
 
3番 パー3 239ヤード

3番 パー3 239ヤード(2)

3番 パー3 239ヤード(1)
とても距離のあるショート。グリーンは縦に細長く、2段形状。ヒースのラフといくつかのマウンドがグリーンを囲んでいる。オリジナルは現在のグリーンの右の丘越えでブラインドのパー3だったが、2011年の全英オープン時の改造でブラインドホールでなくなり、距離も30ヤード伸びた。全英オープンの開場としては唯一バンカーが無いパー3。
 
4番 パー4 496ヤード

4番 パー4 496ヤード(1)
名物ホール。距離の長い左ドッグレッグ。ティショットでは左右3個のFWバンカーが効いていて、FWは狭い。右の2個のバンカーは聳え立っていて、たぶんイギリス諸島のコースで一番背が高いだろう。通称“ヒマラヤ”と呼ばれるバンカー。グリーンの左手前が大きく窪んでいて、下りスロープが切り立っている。グリーンのほぼフラットな面に乗らなければ、低いところまで転がり落ちて、1.5メートルのほど打ち上げていくパットになる。グリーンの奥のOBラインも浅いので注意。戦略性が豊かなホールで、アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。
 

名物FWバンカー

4番グリーン

4番 パー4 496ヤード(2)
 
5番 パー4 416ヤード
初めて海が見えるホールで左ドッグレッグ。アゲインストの風が吹くので表示距離のよりも長い。ティから260ヤードの地点でFWは途切れラフになる。FW左に3個のバンカーその先のラフにも2個のバンカーが配されている。セカンドでは前方のマウンドでグリーン面が見づらくブラインドショットになることも多い。縦長グリーンは受けていて、グリーンサイドのOBゾーンが浅い。
 

5番 パー4 416ヤード(3)

5番 パー4 416ヤード(2)

5番 パー4 416ヤード(1)
 
6番 パー3 176ヤード

6番 パー3 176ヤード
メイデン(乙女)というニックネームがあるホール。グリーンの3方向を取り囲むデユーンにちなんで名付けられた。グリーンは斜めに細長く、前後左右に4個のバンカーでガードされている。グリーン上は3面あり、真ん中が凹んでいる。
 
8番 パー4 457ヤード
右ドッグレッグの素晴らしいミドル。ティショットは打ち上げになりFWは狭く、左サイドは窪地のラフ、右サイドに2個のポットバンカーが並んで配されている。グリーンは縦に細長く、尾根が横切る。グリーンの左右にはバンカーがあり、奥のラフがきつい。グリーンはデューンにも囲まれている。全英オープンでは最も難しいホールになる。
 

8番 パー4 457ヤード(3)

8番 パー4 457ヤード(2)

8番 パー4 457ヤード(1)
 
10番 パー4 412ヤード

10番 パー4 412ヤード(2)

10番 パー4 412ヤード(1)
緩やかに打ち上げていく左ドッグレッグ。ティショットは左サイドに1個FWバンカーがあるが、FW左サイドに打つのが次打でグリーンを狙いやすい。グリーンは強い砲台で、左サイドにポットバンカーが2個並んであり、右サイドは1個の深いバンカーでガードされている。縦に長いグリーンの前部半分は受けていて、後部半分は奥に下っている。グリーンの花道以外の左右または奥からは上手く寄らず、パーセーブがとても難しい。セカンドを手前から攻めたいホール。
 
11番 パー3 242ヤード

11番 パー3 242ヤード(2)

11番 パー3 242ヤード(1)
ヒース越えのとても長いショート。グリーンの後方に海が見える。縦長の3段グリーンで、左サイドに3個、右サイドに2個のバンカーが配されている。グリーン上も細かいアンジュレーションが多く施され、特にピンとボールの段が違うとラインも距離感も読みにくく、3パットになりやすい。パー3だが、ストローク・インデックスが3になり相当難しい。
 
13番 パー4 457ヤード

13番 パー4 457ヤード(2)

13番 パー4 457ヤード1)
やや左ドッグレッグの難ホール。ティショットは左右4個のFWバンカーが効いてくる。ティショットが飛ばなければ、グリーン手前50ヤードから80ヤードで3個縦に並んで配されているバンカーも、セカンドで効いてくる。グリーンは砲台で、奥行きが43ヤードあり縦に細長く、左に傾斜している。グリーンの前部左右に2個のバンカーが配され、グリーン奥のOBゾーンも浅い。グリーン上に長い尾根が走り、尾根を越えての寄せもパットも距離感が難しい。
 
14番 パー5 545ヤード

14番 パー5 545ヤード(1)
ストレートのロング。FWとグリーンの右サイドのすぐ近くにOBラインがあり、強風は左からOBラインの方へ吹くので、各ショット風とOBを考慮に入れて打つ必要がある。FW幅が広いのが救いになる。セカンドは“スエズ運河”と呼ばれるクリーク越えで、グリーン手前60ヤード前後の中央部に斜めに並んで置かれている2個のクロスバンカーが効いてくる。2段グリーンの左手前に2個のバンカーが配されている。グリーンは右に傾斜しながら、微妙で小さな傾斜も入り組んでいて、パットのラインを読むのが難しい。
 

14番 パー5 545ヤード(4)

14番 パー5 545ヤード(3)

14番 パー5 545ヤード(2)
 
15番 パー4 493ヤード

15番 パー4 493ヤード(1)
ストレートのとても長いミドル。ティショットではFW左に3個、右に2個のバンカーが絶妙に配されている。セカンドはグリーンすぐ近くで斜めに3個並んで配されているクロスバンンカー越えになり、転がしてグリーンに乗せることができず、キャリーで攻めなければならない。比較的小さいグリーンは強い砲台で、左手前から右奥に少し下っている。グリーンの左に外せば土手越えになり寄せが難しい。戦略的に配されたバンカーと素晴らしいリンクスホールということで、アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。
 

15番 パー4 493ヤード(4)

15番 パー4 493ヤード(3)

15番 パー4 493ヤード(2)
 
16番 パー3 161ヤード

16番 パー3 161ヤード(2)

16番 パー3 161ヤード(1)
前方に4個、左右にそれぞれ2個の合計8個のバンカーで囲まれているショート。受けグリーン。あまり距離はないが、通常の逆風が強いと難度は増す。
 
17番 パー4 424ヤード

17番 パー4 424ヤード

やや左ドッグレッグ。ティショットではFWにいくつかのマウンド、コブ、窪みが散在しているので、両サイドのラフまでキックが悪くて飛ぶこともあり得る。左右のFWバンカーの間をドローボールで攻めるのが良い。グリーンは横長で、左右4個のバンカーでガードされている。フォールス(偽りの)フロントがあるので、グリーンフラットな面まで打たなければならない。
(セカンド地点の写真なし)

 
余談
サンドイッチから7分、ヒースロー空港から東に2時間、ガトウィック空港から東に40分。プライベートクラブだが、プレーは可能。ランチは美味しかった。

ラウンジ

レストラン

ランチ

トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2019年度イングランドで第1位のベストコース。全英(アイランドも含む)では第8位、全英(アイランドも含む)では2800コースあり、その内イングランドでは1900以上のゴルフコースがある。また、2020年度のゴルフマガジン世界ベスト100では第33位に選ばれている。

Premier Inn Dover Central

Premier Inn Dover Central

部屋からの景観

プレー前日はドーバー海峡近くのPremier Inn Dover Centralに泊まり、北に25分のロイヤル・セントジョージズGCで午前にプレーしてから、同じ海岸線を10分南下したところにある、午後にロイヤル・シンク・ポーツGCでプレーした。