ロイヤル・リザム & セントアンズ ゴルフクラブ
Royal Lytham & St Annes Golf Club

コースデータ
所在地 イングランド、北西部
コース長 7118ヤード パー70
コースレート 74.0
プレー日 2015年6月18日
設計者 ジョージ・ロウ
オープン 1897年
キャディ あり (要事前予約)
ゴルフカート なし
評価
総合評価
5.30
コースレイアウト
5
難易度
6
グリーンコンディション
5
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
5
満足度
7

とてもタフなリンクスコース。開場22年後の1919年にはハリー・コルトが改造しているが、基本的には旧デザインが生かされている。全英オープンを10回開催していて、最近では2012年に開催。1961年と1977年にライダーカップも開催している。すぐ近くに同じジョージ・ロウ設計の名門リンクスのロイヤル・バークデールがあり、バークデールでは初期設計のホールはほとんどなくなっているが、ロイヤル・リザムではレイアウトとルーティングは120年前のオリジナルのデザインのまま残している。数多くのバンカーの追加とグリーンの形状は長い年月を経て変わっている。



クラブハウスからの景観

7番グリーンのガードバンカー

10番パー4、385ヤード

通常のプレーではパー71で6731ヤード、全英オープンではパー70で7118ヤードのコースになる。全英オープン開催のリンクスコースの中では最も内陸に位置するコース。それでも海からは2.5キロの距離。コースから海は見えないが、リンクスコース特有の海からの重い風に加え、全英オープン開催コースで最多となる206個ものバンカーが口を開ける難コース。コースを攻略するカギは、なんといってもバンカーを避けること。グリーンがバンカーに向かって傾斜しているか、バンカーの周りは内向きの傾斜(戻りの傾斜)がありバンカー近くに落ちたボールはバンカー内に入り込むホールが多く、グリーンを狙うショットの正確性だけでなく、どこに打ってどこを避けるべきかのコースマネジメント力も問われる。FWは硬くランは出るが、ここでも左右のFWバンカー、クロスバンカーの多くが効いてくる。OUTは東方向に進んで10番で折り返し西に向かって戻ってくる。強い海風が常に西から吹くので、OUTの9ホールは全てまともなアゲンストの風(向かい風)になり難度が増す。グリーンも高速で傾斜があり、パットも手強い。

13番パー4、357ヤード

17番ホールからの景観

長年の強い海風で傾いた木々

 
1番 パー3 206ヤード

1番 パー3 206ヤード(2)

1番 パー3 206ヤード(1)
7個のバンカーで囲まれているグリーン。フォローの風が強い時はグリーンの奥行きが35ヤードしかなく、花道も左右のバンカーに挟まれて狭いので、グリーンにボールを止めるのが難しい。アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。全英オープンの開催コースの中では唯一パー3で始まるコース。
 
2番 パー4 481ヤード

2番 パー4 481ヤード(2)

2番 パー4 481ヤード(1)
ほぼストレートのとても長いミドル。ティショットでは左サイドにはマウンドと深いラフがあり、右サイドから3個のバンカーがFWに横たわり、FWはとても狭く右傾斜で、それに加え右には浅い線路のOBゾーンもある。グリーンは少し斜めになっていて、左右を3個のバンカーでガードされている。プロは260ヤードのキャリーボールで右のバンカーを越えて、FW右サイドに打つとセカンドでのグリーンがベストアングルになる、
 
3番 パー4 477ヤード
ストレートの距離のあるミドル。ティショットではFWは狭く、右は線路のOBゾーンになりとても浅い。グリーンは縦に細長く、右に傾斜していて、左右は深いポットバンカーでガードされている。
 

3番 パー4 477ヤード(3)

3番 パー4 477ヤード(2)

3番 パー4 477ヤード(1)
 
6番 パー4 494ヤード
FWにアンジュレーションがある、左ドッグレッグのとても長いミドル。グリーンの70ヤード手前にクロスバンカーが2つあり、アベレージヒッターはそのバンカーを越えるか、手前に刻むかの決断に迫られる。そのクロスバンカーのすぐ先のFW左右にも2個のバンカーが配され、越えていく場合のFWの落下地点は狭い。グリーンは少しおわん型に盛り上がっていて、4個の深いバンカーでガードされている。通常のプレーでは距離の短いパー5になる。
 

6番 パー4 494ヤード(3)

6番 パー4 494ヤード(2)

6番 パー4 494ヤード(1)
 
8番 パー4 417ヤード
ティからグリーンまでOBラインが右に続く、ストレートホール。砲台ティから打つティショットでは左右にFWバンカーが1個ずつありFWは狭い。セカンドは打ち上げ。グリーンは左サイドと右手前にガードバンカーが配され、左のポットバンカーはコースで一番深いので入れないように注意したい。
 

8番 パー4 417ヤード(3)

8番 パー4 417ヤード(2)

8番 パー4 417ヤード(1)
 
9番 パー3 164ヤード

9番 パー3 164ヤード
バーディが欲しい短いショートだが、正確性が問われるホール。砲台グリーンは小さく8個のバンカーで囲まれている。風が吹けばトッププロでも左右のガードバンカーにボールが流され、パーセーブさえも難しくなる。
 
12番 パー3 196ヤード

12番 パー3 196ヤード(2)

12番 パー3 196ヤード(1)
最も難しいショート。グリーンは左手前から右奥に斜めの形状で砲台。6個のバンカーで囲まれ、右サイドにあるOBゾーンは浅い。グリーン上には左右にマウンドがあり、パットまでも難しい。
 
15番 パー4 464ヤード
やや右ドッグレッグの難ホール。ティショットでは左右の6個のFWバンカーに注意。セカンドはセミブラインドになり、デューンの間にあるグリーンに打っていく、グリーンの左サイドに深いラフと1個のバンカー。右サイドに2個のバンカーが配されている。アゲンストの風が強い時はグリーンの4、50ヤード手前の3個のバンカーの塊が効いてくる。
 

15番 パー4 464ヤード(3)

15番 パー4 464ヤード(2)

15番 パー4 464ヤード(1)
 
16番 パー4 358ヤード

16番 パー4 358ヤード(2)

16番 パー4 358ヤード(1)
やや右ドッグレッグのあまり距離のないミドル。ティショットは大きなマウンド越えのブラインドショット。左サイドに4個のバンカーが連なるが、FW左サイドに打つとセカンドでピンを狙い易い。グリーンは縦長で合計6個のバンカーでガードされている。1979年度の全英オープンで優勝したセベ・バレステロスはこのホールでティショットを大きく曲げ、駐車場から凄いセカンドを打ちバーディで終えている。
 
17番 パー4 467ヤード
セカンド地点から大きく左に曲がる距離のあるミドル。ティショットでは左に7個、右に3個のFWバンカーが迫っていて、距離がでるほどFW幅が狭くなる。グリーンも左右に5個のバンカー、左サイドに深いヒースのラフとゴースが配されている。ティショットも、セカンドも戦略的に配されたバンカーに入れないことが大切。アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。
 

17番 パー4 467ヤード(3)

17番 パー4 467ヤード(2)

17番 パー4 467ヤード(1)
 
18番 パー4 410ヤード
ストレートで、正面の綺麗なクラブハウスを見ながら打つホール。ティショットでは右サイドからは4個のFWが斜めに配され、その3個のクロスバンカー越えになる。ロングヒッターは左に3個斜めに連なるFWバンカーが効いてきて、落し所が狭くなる。グリーンは47ヤードも奥行きがある縦長で、左右6個の深いバンカーでガードされている。アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。そこまで良いホールだとは思わないが、数々の歴史的な名勝負の舞台になった理由で選考されたようだ。
 

18番 パー4 410ヤード(3)

18番 パー4 410ヤード(2)

18番 パー4 410ヤード(1)
 
余談
サウスポート市から北に1時間、リバプール市から北に1時間15分、マンチェスター空港から北西に1時間。プライベートクラブだがプレー可能。ドーミーハウスというホテル隣接。

プロショップの建物

クラブハウス内

ドーミーハウス

トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2019年度イングランドで第6位のベストコース。イングランドでは1900以上のゴルフコースがある。全英(アイランドも含む)では第20位。また、ゴルフマガジン2020年度世界ベスト100では第61位に選ばれている。



レストラン

レストラン

100年以上の歴史のクラブチャンピオン名

オリジナルの設計者のジョージ・ロウはイギリス北西部の海岸沿いでリンクスコースを10コースほど手掛けていて、その中ではロイヤル・バークデールGC、ロイヤル・リザム & セントアンズGC、サウスポート & エインスデールGCの3コースが有名。