ロイヤル・ドーノック GC、チャンピオンシップコース
Royal Dornoch Golf Club (Championship Course)

コースデータ
所在地 スコットランド、ハイランド
コース長 6711ヤード パー70
コースレート 74.0
プレー日 2014年7月28日、2015年7月28日
設計者 オールド・トム・モリス、ジョン・サザーランド、ジョージ・ダンカン
オープン 1877年
キャディ あり(要事前予約)
ゴルフカート なし
評価
総合評価
5.45
コースレイアウト
5
難易度
7
グリーンコンディション
5
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
6
満足度
6

リンクスコース。スコットランドの最北部付近の海線の美しい北の景勝地ドーノッホ湾に位置し、自然のままの地形を利用したコースとして世界的な名声を得ている。ドーノッホ湾の白い砂浜に面し、サザーランドの山々を眺望できる。大小様様な起伏やコブが自然に溶け込み、必要最低限の人間の手を加えられて完成したゴルフ場と言える。ラフに密生するハリエニシダは、夏には鮮やかな黄色い花をつけて美しいが、うっかりつかまれば抜け出すのに至難の業となる。風の影響が強く、風のある日とない日では全く違うコースとなる。



3番ティからの景観

8番フェアウェイからの景観

9番グリーンと海


15番ティからの景観


16番ティからの景観

18番ティからの景観

スコアカード
 
2番 パー3 184ヤード

2番 パー3 184ヤード(2)

2番 パー3 184ヤード(1)
世界で最も難しいショートホールの一つ。細長の強い砲台グリーンになっているが、手前3分2は受けているが、両サイドはそれぞれ外側に強く傾斜し、また奥部分は下っているように見え、カップの受け皿をひっくり返したような形の“王冠”グリーンになっているので落としどころが狭くプレッシャーがかかる。グリーンオーバーはハリエニシダの餌食になる。また手前両サイドは2つの深いバンカーでガードされている。グリーンの横幅が20ヤードほどしかなくグリーンに乗せないと、強い下り傾斜で転がって落ちるので、左右からのアプローチは難しい。
 
4番 パー4 422ヤード

やや左ドッグレッグのミドル。ティショットではバンカーがないが、フェアウェイは狭く左にブッシュ、右はバンカーと一段低くなったラフになっている。グリーンは右傾斜なのでフェアウェイ右半分にフェードボールで攻めると右のラフまで転がり落ちる可能性が高い。グリーンは左に2つ右に4つのバンカーでガードされている。グリーンは砲台で強く受けながらも右傾斜でしかもグリーンセンターには尾根が走る。このホールは2000年度ゴルフマガジンにより世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。

 

横から見る4番グリーン

4番 パー4 422ヤード(2)

4番 パー4 422ヤード(1)
 
5番 パー4 353ヤード

5番 パー4 353ヤード(2)

5番 パー4 353ヤード(1)
ストレートの短いミドル。ティショットは打ち下ろしになり、右サイドには5つのバンカーはあるがフェアウェイ幅は広いので、ショットは難しくない。グリーンは55ヤードと縦に細長く、強い砲台。グリーンの横幅は20から30ヤードしかなく、左は3つのバンカーでガードされて、右側はグリーンをはずすと段差のあるラフになっている。
 
6番 パー3 161ヤード

6番 パー3 161ヤード(2)

6番 パー3 161ヤード(1)
名物ホールのショート。グリーンの左に3つ、右手前に1つのそれぞれの深いバンカーでガードされている。縦長グリーンの左にはハリエニシダも待ち構えている。砲台グリーンは右傾斜で15ヤードの横幅しかなく、右にはずすと傾斜の強いエプロンになっている。海風をどう読むかもパーオンには必要。このホールも2000年度ゴルフマガジンにより世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。
 
8番 パー4 434ヤード

やや左ドッグレッグの海に向かって下っているミドル。ティショットはブラインドで、左のフェアウェイは15メートルほど下っているので要注意。グリーン両サイドは深いバンカーで手前から奥に下っている。

 

8番 パー4 434ヤード(3)

8番 パー4 434ヤード(2)

8番 パー4 434ヤード(1)
 
9番 パー5 529ヤード

ストレートで左の海とビーチに沿って伸びている景観の良いロング。右は長いラフとハリエニシダが待ち構えている。フォローの風が強い時は2オン可能。グリーンは砲台で、左に2つ右手前に2つのバンカーでガードされている。

 

9番 パー5 529ヤード(3)

9番 パー5 529ヤード(2)

9番 パー5 529ヤード(1)
 
10番 パー3 174ヤード

6番 パー3 161ヤード(2)

6番 パー3 161ヤード(1)
チャレンジングなショート。縦長グリーン手前から左にかけて5つのバンカーが配されている。右に外すとハリエニシダがあるので厄介。2段グリーンで少し右に傾斜している。フォロー時はグリーンに止めるのが難しい。
 
11番 パー4 449ヤード

11番 パー4 449ヤード(2)

11番 パー4 449ヤード(1)
左に海が広がるほぼストレートの打ち上げの長いミドル。フェアウェイには無数の自然の起伏があり、左はブッシュ、右は長いヒースの草が並んで伸びている。グリーンは52ヤードと縦に長い砲台で、左右に深いバンカーがある。
 
13番 パー3 180ヤード

素晴らしいショート。ティーグラウンドから全体のグイーン面が見えないが、縦長のグリーンは7つのバンカーで囲まれていて、グリーン左右は強い下り傾斜。

 

13番グリーン

13番 パー3 180ヤード(2)

13番 パー3 180ヤード(1)
 
14番 パー4 445ヤード

名物ホール。やや左ドッグレッグの距離のあるミドル。バンカーが1つもないが、戦略性がとても高い難ホールになっている。ティショットはヒース草のラフ越えで、タイトなフェアウェイの左半分に打つとセカンドでグリーンを狙いやすい。フェアウェイ右側は連なる自然の起伏のラフになっている。グリーンは右に振られていて、50ヤードも横に長い。グリーンの奥行きは30ヤードもなく強い砲台なので、セカンドでの方向性とその距離を打つ技術、しかもグリーンに落ちてすぐに止まるボールが要求される。ティショットの距離と方向性が必要なのは言うまでもない。このホールは2000年度ゴルフマガジンにより世界ベスト500ホール、世界で最も戦略的な18ホール、世界でベストなリンクスの18ホールに選ばれている。

 

14番 パー4 445ヤード(3)

14番 パー4 445ヤード(2)

14番 パー4 445ヤード(1)
 
17番 パー4 405ヤード

17番 パー4 405ヤード(1)

左ドッグレッグのミドル。右に急傾斜し、フェアウェイは広いが、ティショットを左半分に打ちしかも250ヤードから270ヤードの距離が出なければ、セカンドがブラインドショットになる。フェアウェイ右半分では200ヤードから250ヤードの飛距離があるとセカンドでグリーンが見える。一打目に距離が出るとボールは傾斜を転がり、グリーンに向かって少し打ち上げになる。グリーン手前に2つの大きなポットバンカーが口を開けて待っている。


17番 パー4 405ヤード(4)

17番 パー4 405ヤード(3)

17番 パー4 405ヤード(2)
 
余談

民族衣装のスターター
エディンバラやグラスゴーから北へ300キロ近い位置にある。インヴァーネスから車で1時間。プライベートクラブだが、プレー可能。スコットランド中心部からあまりに遠距離にあるため今まで主要なプロの大会は開催されていない。メジャー大会は開催されていないけれど歴史的名門コースとしての評価は少しも変わることはない。

今回宿泊しなかったが、古城を改装したドーノック・キャスルルホテルへは徒歩5分ほど。ゴルフ場に隣接するホテルはロイヤルゴルフホテルとリンクスハウス・アット・ロイヤルドーノックがある。

ロイヤル・ドーノッホGCは2コースあり、もう一つのストラーコースと1日で2コースをプレーした。スコットランドの夏の日の入りは遅く夜9時でも明るい。



レストラン

ロイヤルゴルフホテル

ドーノック・キャスルホテル

このゴルフ場はゴルフマガジン誌の2015年度、世界第14位に選ばれている。トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2016年度スコットランドのベスト第3位に、イギリス諸島全体では第20位になっている。2008年度の統計ではイギリス諸島全体では2752コースあり、その内スコットランドにはおよそ580コースある。

オールド・トム・モリスはスコットランドの伝説的なゴルファー、プロゴルファーとしてのパイオニア。他の設計コースはプレストウィックGCカ―ヌスティGCミュアフィールドGCセントアンドリュース・ニューコース、ダンバーGC、クレイルGC 、マレーGCネアンGCロイヤル・ドーノックGC・ストラーコース、キングホーンGC、マクリハニッシュGC、ランディンGC、アンストラザーGC、ロイヤル・カウンティ・ダウンGCなどがある。

世界有数の設計者で、アメリカで数々の名コースを生み出したドナルド・ロスは若い時にロイヤル・ドーノッホGCでヘッド・グリーンキーパとして働き多くのインスピレーションを得たと言われている。オールド・トム・モリスに師事した後、アメリアに渡ったロスはこのロイヤル・ドーノッホGCの影響を強く受けて、アメリカで500以上のゴルフコース設計を手掛けた。2014年の全米オープンが開催されたパインハーストGC・No.2コースは彼の最高傑作である。



Dornoch Inn Restaurant and Bar

Dornoch Inn Restaurant and Bar

ロornoch Inn Restaurant and Bar

2015年の2回目のプレー時の夕食はゴルフ場から徒歩5分のDornoch Inn Restaurant and Barで食べた。