ソーントン ゴルフクラブ、イーストコース
Saunton Golf Club (East Course)

コースデータ
所在地 イングランド、南西部、コーンウォール半島
コース長 6947ヤード パー71
コースレート 74.0
プレー日 2017年8月24日 
設計者 ハーバート・ファウラー、C.K. コットン
オープン 1897年
キャディ あり
ゴルフカート あり (FW走行可)
評価
総合評価
4.75
コースレイアウト
5
難易度
5
グリーンコンディション
5
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
5
満足度
4

イングランド南西部のノースデボン海岸から3キロほど内陸部の大砂丘に展開するリンクスコース。イングランドの最大砂丘の一角にあり、400種類もの野生の花が咲き、多くの鳥がすみついている環境保護区の中にあるので、コース改造にあたっては環境保護局の許可が必要になる。違う年代、違う設計者たちによって造られたイーストコースとウェストコース(1976年開場)がある。イーストコースは他の無名の人に設計された普通のコースが1897年に9ホール、1906年委12ホール、1908年に18ホールに拡張された。1919年にハーバート・ファウラーが大改造をして、18ホールのルーティングも変え、大傑作なコースに造り替えた。第二次大戦時には軍隊がイーストコースを軍用で使用したために、ファウラーによるオリジナルの設計ホールはかなり無くなり、1950年代にC.K. コットンがオリジナルの修復改造を行った。初めに初歩的なコースを設計し、1897年に18ホールに拡張された。このクラブのメンバーのハーバート・ファウラー(1902年のキャプテン)、チャールズ・アリソン(1907年のキャプテン)がそれぞれ1910年代と1920年代に本格的なリンクスコースに改造した。海の近くの谷にある細長い敷地に展開しており、変化に富んだ雄大なデューン(砂丘)を縫ってFWがどこまでも延びていく。1番ホールから美しいデューンの間を蛇行しながらほぼ北上して、10番ホールで折り返して蛇行しながらほぼ南下する。デューンの間を進んでいくホールがOUTに多く、牧場のような視界がオープンのリンクスホールがINに多い。



クラブハウスからの景観

1番ホールからの景観

現在のイーストコースはハーバート・ファウラーの設計とは大分違っているが、一番の特徴は背の高いデューンがホールの片側、あるいは両側、またはグリーン周りに数多く配されていることだろう。このクラシック―なリンクスコースは1つのループでジグザグを繰り返しながら、デューンの間を進んでいく。このデューンはすぐ近くの海への視界を遮ると同時に、海風も幾分ブロックするのに役立っている。また、戦略性も高めているし、コースの美しさを引き立てている。ブラインドショットもいくつかあるが、全てフェアな造りでプレーヤーの技量をしっかりと試すチャレンジングなコースである。FW、ラフ、グリーンにも多くのマウンド、自然の起伏があり、コースコンディションも良い。少し易しいがチャーミングなウェストコースと合わせての36ホールは何度プレーしてもプレーヤーを飽きさせることはないであろう。

6番ティからの景観

10番グリーン

17番ティからの景観

 
1番 パー4 473ヤード

1番 パー4 473ヤード(2)

1番 パー4 473ヤード(1)
ほぼストレートの長いミドル。ティショットは打ち下ろし。ティショットでロングヒッターは左サイドの2個のバンカーと右サイドの溝が効いてくる。セカンドは60ヤード手前のFW右半分を溝が横切り、セカンドで越えるか手前に刻むかの決断に迫られる。グリーンは縦に細長く左右にポットバンカーと大きなバンカーが配されている。緩やかな傾斜の2段グリーン。
 
2番 パー5 564ヤード

左ドッグレッグ。ティショットでロングヒッターは右サイドの2個のバンカーとFW左右の溝に注意。セカンドでの落し所は狭く右サイドに走る溝が効いてくる。グリーンは砲台で3個のバンカーと奥のデューンのラフでガードされている。

 

2番 パー5 564ヤード(3)

2番 パー5 564ヤード(2)

2番 パー5 564ヤード(1)
 
4番 パー4 441ヤード

やや右ドッグレッグのタフなミドル。ティショットではFW左半分に打つとセカンドでグリーンを狙い易いが、左サイドに4個のバンカーが縦に並ぶ。FWの右半分からのセカンドは前方のデューンが邪魔になり、ブラインドショットになる。グリーンは比較的大きいが、段差の強い2段形状なので、ピンと同じ段にパーオンしなければ、パットが難しくなる。グリーン左右にポットバンカーが配されている。

 

4番 パー4 441ヤード(3)

4番 パー4 441ヤード(2)

4番 パー4 441ヤード(1)
 
5番 パー3 163ヤード

5番 パー3 163ヤード(2)

5番 パー3 163ヤード(1)
小さい砲台グリーンなので、正しいクラブ選択が大切なショート。グリーンオーバーは下りスロープなので、避けなければならない。グリーン左手前と手前のポットバンカーに入れるとパーセーブは難しい。
 
8番 パー4 380ヤード

8番 パー4 380ヤード(1)
ストレートホール。ティショットはデューン越えのブラインドになり、FWは広いが右半分に打たなければ、セカンド地点からピンが見えない。グリーンは縦に長く、デューンに囲まれた3段グリーン。
 

左手前から見る5番グリーン

8番 パー4 380ヤード(3)

8番 パー4 380ヤード(2)
 
9番 パー4 387ヤード

9番 パー4 387ヤード(2)

9番 パー4 387ヤード(1)
左ドッグレッグ。ティショットはセミブラインドで、FWは蛇行しているが、300ヤード先の右サイドのバンカー方向に打てば、セカンドではグリーンまでベストアングルになる。左サイドからセカンドはブライドになり、グリーン面も狭くなるので、避けたい。グリーンは縦に長く、手前にバンカーが1個、左サイドと奥はデューンに囲まれている。グリーンは自然のコブを活かして造られアンジュレーションが強い。
 
11番 パー4 361ヤード

11番 パー4 361ヤード(2)

11番 パー4 361ヤード(1)
右ドッグレッグの少し短いミドル。ティショットでは250ヤード先からはFWの右サイドとOBゾーンが接していて、ティショットはOBゾーンの手前に刻むと左サイドの2個のバンカーが効いてくる。右サイドからのセカンドではグリーン面が見えなくブラインドショットになる。グリーンの右サイドは溝に面して手前に2個のポットバンカーが配されている。グリーンは手前から奥に少し下っている。
 
13番 パー4 158ヤード

13番 パー4 158ヤード(2)

13番 パー4 158ヤード(1)
強い砲台グリーン。グリーンはほぼ円形の2段形状で左右手前に2個のポットバンカーが配されている。
 
14番 パー5 455ヤード

ほぼストレートの長くて難しいミドル。ティショットは緩やかな打ち下ろしで、タイトなFWに戦略的に配された3個の右サイドのバンカーが効いてくる。グリーンは縦に長く右サイドはデューンの深いラフ、右サイドはいくつか小さなマウンドがある。

 

14番 パー5 455ヤード(3)

14番 パー5 455ヤード(2)

14番 パー5 455ヤード(1)
 
16番 パー4 435ヤード

16番 パー4 435ヤード(2)

16番 パー4 435ヤード(1)
左ドッグレッグ。ティショットは右サイドにポットバンカーが2つあり、セカンドも距離が少し長くなるが、右サイド狙いが良い。左はトラブルが待ち構える。セカンドは緩やかな打ち上げでセミブラインド。グリーンは受けていて、デューンに囲まれている。
 
17番 パー3 208ヤード

17番 パー3 208ヤード(2)

17番 パー3 208ヤード(1)
少し打ち下ろしで距離のあるショート。グリーンは縦に長く、右に1個、左に2個の合計3個のポットバンカーが配されている
 
18番 パー4 406ヤード

18番 パー4 406ヤード2)

18番 パー4 406ヤード(1)
強い右ドッグレッグ。ティショットでは左サイドに3個のバンカー、右サイドにデューンのラフがあり正確性を要求される。グリーンは5個のポットバンカーでガードされていて、左サイドの2個は捕まるとパーセーブが特に難しい。受けグリーン。
 
余談
ロンドンからほぼ西に4時間、ヒースロー空港から3時間20分。プライベートクラブだがビジターのプレーは可能。ハンディ証明書が必要。

レストラン

ランチ

トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)での2019年度イングランドのベスト100コースで第21位、2019年度全英(アイランドも含む)ベスト100コースでは第48位。全英(アイランドも含む)では2800コースあり、その内イングランドでは1900以上のゴルフコースがある。

ハーバート・ファウラー設計、再設計のコースでトップ100ゴルフコース2019年度。全英(アイランドも含む)のベスト100コースにランクインしているのは、アバードベイGCバークシャーGC・レッドコ―スバークシャーGC・ブルーコースバーナム&ベロウGCクルードン・ベイGCデラメール・フォレストGC、ソーントンGC・イーストコース、ウォルトン・ヒースGC・オールドコースウォルトン・ヒースGC・ニューコースの9コースある。



Lodgehill Hotel, Tiverton

Lodgehill Hotel, Tiverton

Lodgehill Hotel, Tiverton


Ma Karm Thai

Ma Karm Thai

Ma Karm Thai

午前にウェストコースを、午後にイーストコースをプレーした。前日はバーナム・アンド・べローGCでプレー後にサントンGCのちょうど中間地のLodgehill Hotel, Tivertonに泊まった。ホテルからゴルフ場までほぼ北西に1時間。夕食はホテルから車で4分のMa Karm Thaiタイレストランで食べた。